<目的>

20114

 

「被災地支援と原発問題にとりくむ関西学生ネットワーク」(略称「3.11関西学生ネット」)は、2011311日の東北地方太平洋沖地震によって引き起こされた甚大な被害に対する被災地支援と、原発問題に取り組む、関西地域の学生ネットワーク組織です。 

 

<被災地支援> 

 311日に起こったマグニチュード9.0という歴史的な巨大地震は、東北地方から関東地方の広範囲に渡り、未曾有の被害をもたらしました。4月現在でも大きな余震が続き、約13千人が亡くなり、14千人が未だ行方不明となっています。そして、家や街を失った約15万人の人々が避難生活を送っています。

 今回の地震の被害は単にその揺れによるものだけでなく、大津波の襲来によって東北・三陸沿岸部地域を中心に甚大な被害をもたらしました。津波は、港の船を陸に押し上げ、養殖施設や港を破壊し、住宅や道路、工場、田畑を襲いました。インフラは大きく破壊され、行政機能は麻痺し、産業は壊滅的な打撃をうけ、多くの人々の生活が奪われました。

 また、地震の揺れや津波が引き金となって、東京電力・福島第一原子力発電所で水素爆発・炉心溶融事故が起こり、原発災害が発生しました。高濃度の放射性物質が大気中や海に放出され、人体への健康被害はもちろんのこと、農畜産業・漁業などへの影響が深刻化しています。原発より半径20Km圏内は立ち入り制限区域となり、この地域での行方不明者の捜索もできないまま住民は生活の場を追われ、またいつ故郷に戻って来れるかも分からない状況を強いられています。

 このように震災は広い範囲に影響を与えましたが、その被害は一律ではありません。たとえば、第一次産業に従事する農漁民や中小零細企業の経営者には、生産手段を失い、廃業を余儀なくされるケースが多発しています。労働者の間には震災を口実にした悪質な解雇も含め失業者が大量に生み出され、深刻な労働問題が発生しています。原発事故による被害は、その利益を享受する人ではなく、原発施設を受け入れてきた地方の人々を苦しめています。病気をかかえる人、お年寄り、「障害者」、それらの当事者家族、貧困状態にある人、外国人労働者などは避難生活や転居、転居後の生活にも多くの困難を抱えています。こうした人々は政府の進める「支援」や「復興政策」の恩恵を十分に受けられなかったり、その対象から外されたりしています。こうした支援の格差は震災発生から時間が経つにつれてより大きくなるでしょう。

 私たち「3.11関西学生ネット」は社会的弱者の視点に立ち、長期的な視野を持って東日本大震災の被災地・被災者支援に取り組みます

 

<原発問題>

 東京電力・福島第一原子力発電所の事故は、未だに放射性物質の拡散が続き、地球規模の大きな原発事故となりました。

 こ事態の中で政府や東京電力は、311日地震当日の原発事故機のデータを開示せず、被曝の危険性について「…直ちに人体に影響はない」などと情報を隠し曖昧な形でしか示していません。大手メディアの報道も政府発表の域を出ない情報ばかりが目立ちます。首都圏での計画停電では、「計画」という名のもとに無計画な停電が行われ、信号の止まった交差点での事故や、企業活動の停滞などを理由とした労働者の解雇など、人々の生活がパニックに陥りました。政府が「避難指示」を出した福島原発周囲半径20km圏内住民には、状況報告や退避方法など何ら明確な情報・指示を示せず、半径20kmから30km圏内の「屋内退避指示」が出された地域には、指示を出したにもかかわらず物資の配給などもせず、住民をまさに棄民としてきたのです。

 政府や東京電力は今回の事故を「想定外の事故」と発表しています。しかし、077月の中越地震では柏崎刈羽原発が想定をはるかに超える地震動に襲われ、全7基が大きな被害を受ける事故が起こっていました。さらに、今回のような地震や津波による原発事故は、以前から市民グループなどにより危険が指摘されてきた“想定内”の事故でした。こうした事象や指摘を電力会社や政府が見逃してきた結果が今回の大惨事を招いたのです。政府・電力会社が語ってきた原発の「安全神話」はもろくも崩れ去り、原発ありきのかれらのずさんな対応が明らかとなりました。

 これまで原発政策を推進してきた「低コスト」で「クリーンエネルギー」という謳い文句の欺瞞も、いまや白日の下にさらされています。原発が一たび事故を起こせば、一企業ではまかないきれない高額の保障費が必要で、いかに高コストあるか。例え発電時にCO2の排出量が少ないとしても、いかに広範囲の環境を汚染するか。ヒロシマ・ナガサキの原爆、チェルノブイリ原発事故などの経験からも分かるように、放射線被曝は人々の生命を長期にわたり危険にさらしますまた、原発は周辺地域の産業人々の生活を破壊し、今なによりも優先されるべき震災被災地への救援・復興大きく阻害しています。

 将来、福島原発事故の悲劇を二度と繰り返してはいけません。私たち「3.11関西学生ネット」は、福島原発事故の責任を明らかにし、原発に頼らない新しい社会の実現を目指して活動します。

 

 このネットワークの主体は、これからの社会の主体を担う私たち学生です。

 被災地の荒れ果てた光景を、原発から煙の上がる様子を、政府・電力会社の無力さを、テレビの前でただ傍観していることはできません。

 東北地域は震災の以前から過疎や高齢化が進み、就労も困難な土地でした。東京電力の原発が東北に建てられたのも、こうした理由から地方が国策である原発を産業として受け入れ、その財源に依存せざるをえなかったからでした。

 私たち「3.11関西学生ネット」は単に震災以前の状態に戻ることが復興だとは考えません。既存の枠組みにとらわれることなく、被災地の人々とともに、私たち自身の手で新しい社会を創造することを目指します。

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